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2022 / 12
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務川慧悟さんのピアノリサイタルへ行ってきました。

先生や知人を介しての演奏会以外でのピアノリサイタルは、本当に久しぶり(オケはコロナ前はちょくちょく行っていましたが)


今回のリサイタルは、ホールありきで選んだため(近い、評判がいい、規模が小さめ)、自分の日程と合い、値段も高すぎず、そして名前も聴いたことがあり評判も良さそうなピアニスト、ということで選んだリサイタル。

この方の演奏を、実の所、恥ずかしながらきちんと聴いたことがなかったのでした。



バッハ:フランス組曲第5番ト長調

西村朗:星の鏡

モーツァルト:ピアノソナタ第8番イ短調


休憩


ラヴェル:前奏曲

ラヴェル:水の戯れ

ラヴェル:『鏡』より道化師の朝の歌

ラヴェル:クープランの墓


アンコール

ラヴェル:ボロディン風に

ドビュッシー:前奏曲第2巻より 花火



ドラマチックで力強く、情熱が迸るような、それでいて音に深みがあって、どこか内省的思索的で、知的な印象の演奏。

控えめにいって、素晴らしかったです。

もしかしたら好みが分かれる演奏(解釈)なのかなあ、とも思いますが(よくわからない)、芸術は自己表現であるならば、この方の演奏は、まさに芸術だ、と感じました。


ラヴェルは、あまり馴染みがないのですが、彼が自分と一番近く自然体で演奏できる作曲家というだけであって、多彩で深く響く音色と表現がとても魅力的で惹き込まれました。水の戯れも道化師の朝の歌も、素晴らしかった(しか言葉が出てこない)

ラヴェルに関しては、もう一つのプログラムの方で聴いてみたかった気も(ソナチネとか亡き王女のパバーヌとか、疎い私でも好きな曲が~)


そして、前半のプログラムが個人的にはとても好みでした。
フランス組曲5番、弾きたいと思っているサラバンドと以前弾いたガボット(私の能天気な演奏とまるで違う)が聴けてとても嬉しく惹きつけられ、情熱的なモーツァルトに圧倒されました(こんなモーツァルト、聴いたことなく…ただの経験不足?)

そして、初めて聴いた「星の鏡」という曲、私は基本的にこういう、メロディらしいものがない、現代音楽系はあまり得意ではないのですが、一つ一つの印象的な美しい音の響きに聴きいってしまい、1音1音の間にある美しく張り詰めた緊張感に気がつけば、こちらも固唾を飲んで集中してしまいました(曲が短めだったのも良かった)


最後のトークも自然体で好感度が高く(笑いが起きたりするような、親密な雰囲気)、アンコールもやっぱり素晴らしく、上質な音楽をたっぷり堪能した夜でした。

会場はいっぱいで、一人で来ていらっしゃる方も多かった印象。本当に音楽が好きな方が聴きにきていらっしゃっるのかな?ファンが多いのかも。

ほんと、行って良かったです。というか、今更ながら、もっと色々な演奏会に行くべきだなあ、と思いました。


一緒に行った夫も「やっぱりプロの演奏は全然違うね~」とやや興奮気味で楽しんでくれたよう(ええ、いつも私の演奏ばかり聴いていますから)

今までは、よく隣で寝ていましたが、今回は寝なかったようで、良かった良かった^^



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気がつけばもう12月も3分の1が過ぎ、今年ももうすぐ終わるのですね。
日々の忙しさに追われ、1週間は長いのに、1年経つのは本当にあっという間です。

そんな中、オンライン弾き合い会に参加させていただきました。
今回は正直、参加できないと思っていたため、弾く曲をな〜んにも考えておらず、1週間前にさてどうしよう…と(しかし、だからと言って出ないという選択肢はもちろんない。出たい)
私は、一つの曲がそこそこ弾けるようになるのに時間がかかるため、新しく弾ける曲がなく…(色々弾いているように見えるのは、全て過去に年単位で取り組んだ曲のリサイクル)

ということで、何とか考えてみたのが、

バッハ インベンション9番(ちょうどこのタイミングでレッスン終了)
メンデルスゾーン ベニスの舟歌30-6(以前、コンサートグレードで弾いた…リサイクル曲)
ブルグミュラー18 ゴンドリエの歌(子供の頃、発表会で弾いた曲…最近、改めていい曲だなあ、と時々弾いてみていたもの)

の三曲、そして冬の曲を何か一曲とのことだったので、とても簡単バージョンのグリーンスリーブスを弾かせていただきました(あまりに簡単すぎて、やめておけばよかったかなとちょっとだけ後悔^^;)
最近弾いていた悲愴1楽章や愛の夢と比べると、比較的易しく、余裕をもって弾ける曲を〜と思って選曲してみたのですが、それでもやっぱり緊張してしまう不思議…。
こういう曲たちの方が、曲として聴かせるのがずっと難しいということを改めて痛感しました。

ご一緒した皆さんの演奏は、ピアノ愛が、曲への想いがてんこ盛りの素敵な演奏ばかり。
いつも書いているように思いますが、私はやっぱり大人のアマチュアのピアノを聴くのが好きだなあ、と今回もしみじみ。とても心に染みるのです。それは、ピアノの技術のレベルは関係ないように思います(あっ、皆さんお上手なのですよ、そして上達がすごい…ピアノ愛のなせる技かと)
どことなくお人柄も偲ばれる演奏に、聴いていて心が温まり、そして知っている方ばかりだったからでしょうか、その演奏におしゃべりにほっとするような、とても心地よい会でした。

次はいよいよリアルでの弾き合い会、今からとっても楽しみです♪
ご一緒してくださり、素敵な演奏を聴かせてくださり、本当にありがとうございました^^


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ジル

Author:ジル
子供の頃習っていたピアノを、2015年の夏に再開しました。
のんびりマイペースにやっていましたが、最近は、ピアノに対する思いがやや上向き中。
ピアノの他には、茶道も細々と…。
夫と2人暮らしのアラフィフです。